ローデッド式デヴォンクラッチ

映画ファン最後の良心デヴォン山岡が映画を楽しみまくって感想を書きます。

ホラー

ロマンチックな老夫婦のグロテスクな欲望! 究極のくそったれホラーエンタテインメント『X エックス』!

タイ・ウエスト監督が、昨今の高齢化社会の首元に鋭いドスをぶっさす究極のサイコホラー『X エックス』を観て心から感動した。 古き良き80年代スラッシャーホラーへのリスペクトに満ちていて、いろんな作品のネタやオマージュがあって、ホラー大好きな人には…

ブッ飛びハイテンションホラー『マリグナント 狂暴な悪夢』は超王道なのに超新しい!

熱心なホラーファンのみなさんが口をそろえて「マリグナントやべー!」とか言ってるこの状況、マジで最高である。 しかも今回は、日本公開時に『死霊館』みたいなダジャレタイトルでポップな感じで宣伝されずに、ちゃんとホラー映画らしくクールな広告で周知…

前作の100倍怖くて面白い『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』は続編として最高のお手本だ!

今世紀最高に頭の悪いキャッチコピー「音を立てたら超即死」。 映画の感想を書きたいのに、どうしてもキャッチコピーにモノ申したくなってしまうのは俺の悪いクセなんだけど、それを自覚しててもやっぱり言いたい。 ふざけんなと。 我が国の映画広告は、なぜ…

今世紀最高のハッピーエンド映画『ミッドサマー』は、ディレクターズ・カット版も傑作!

アリ・アスター監督は、いま世界一信用できる映画作家だ。俺の中で。 近年のオカルトホラーの中でも名作中の名作と名高い、監督第1作目の『ヘレディタリー/継承』といい、何がいちばん恐ろしいか? ってことをちゃんとわかってる人。 ヘレディタリーは、物…

40年後のダニーくん、まさかのオーバールックホテル再訪! 『ドクター・スリープ』

オーバールックホテルの不気味な廊下を三輪車で縦横無尽に漕ぎ進んでいた可愛いダニーくんも、見事にやさぐれた大人に変貌。 髭モジャのオビ・ワン・ケノービ然としたアル中男と化しているところは、父親であるジャック・トランスの血統を感じさせるショッキ…

あえて台風シーズンに観たら怖さ100倍の『クロール -凶暴領域-』でワニさんの生態を学ぼう!

サメ、ワニ、ライオン、グリズリー、アナコンダ、怪獣、自らを頂点捕食者と勘違いした人間たちを、いともあっさりと食いちぎってゴックンしてしまう食物連鎖のトップを突っ走るみなさん。 そんな捕食者たちに襲われた俺たち人間にできることは、おとなしく彼…

身近にいる嫌な奴を容易くお気軽に地獄送り。『地獄少女』はいじめられっこの味方!

アクセスして名前を入力するだけで、その人間を地獄に送るインターネットサイト【地獄通信】。 そんな、何のヒネリもないそのまんまな名称のサイトの管理人の名は、これまた「閻魔あい」というそのまんまな名前の少女であった。 いや別に無理にヒネった名前…

自分が襲ってくる! ドッペルゲンガースリラー『Us/アス』の予測不可能展開に悶絶しろ!

「自分そっくりの容姿をしたもうひとりの邪悪な自分に襲われる」というシチュエーションはホラー映画によくある題材だが、この映画はなんと自分だけでなく、自分の家族そっくりの「わたしたち」に襲われるというブッ飛んだ展開がヤバイ。 邪悪な自分ひとりく…

最先端テクノロジーのチャッキーがぜんぜん可愛くない 『チャイルド・プレイ』最新作!

子どもたちに人気の可愛らしい「グッドガイ人形」にサイコキラー “チャッキー” の魂が乗り移って、前代未聞のお人形さんによる連続殺人が勃発。 というポップかつファンタジーな設定が話題を呼んだ名作ホラー『チャイルド・プレイ』は、我が国で言うとプリキ…

絶対にひとりで観て! 別次元の「異様さ」にたどり着いたリメイク版『サスペリア』

俺はいま、聴くだけでド派手に呪われそうな初代『サスペリア』(1977年)のテーマ曲を流しながらこの感想文を書いている。 音楽を担当したイタリアのバンド「ゴブリン」の代表曲のひとつであり、ホラー映画BGMの中でも『エクソシスト』のテーマ「チューブラ…

ホラー映画の最先端にして最高峰、『来る』が来る!

「く~る、きっとくる~」 なんていう曲が主題歌のジャパニーズホラーの大傑作『リング』(1998年)で、すでにこの作品の出現を予言していたのかもしれない。 古くから言い伝えられる田舎の邪悪な物の怪「ぼぎわん」に取り憑かれてしまった家族が、その呪い…