デヴォン式ローデッドクラッチ

映画ファン最後の良心「デヴォン山岡」が映画を楽しみまくって感想を書きます。

映画館も騒然! 『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』

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まずは余談なんですが

 

 ずっと観たかったホラー映画IT/イット “それ”が見えたら、終わり。を鑑賞しに、わざわざシネマフロンティアまで足を運んで、本来なら絶対行きたくないというか、ファッションビルの7階にあって、エレベーターなんかいつ乗っても激混みだし、劇場ロビーがムダに広いだけでなく照明暗めで余計な異世界感出してるし、チケットカウンターのオペレーションものろまだし、マジで今世紀最大級に嫌いなシネコンなんですが、ここでしか上映していないからしょうがない。

 

で、俺の観る回はなかなか人が入っていて、場内に入るとカップルとか学生グループとかがほとんどで超にぎやか。

 

嫌だな~、怖いな~

 

などと稲川淳二さながらに不吉な予感を感じつつ上映を待ったんですが、案の定、映画が開始しても学生のみなさんは話を止めずにワイワイガヤガヤしております。

 

作中のシーンにいちいち突っ込みを入れる奴とかもいて、映画鑑賞中さえも「面白いことを言いたい」というサービス精神(というか目立とう精神)は立派だとは思いますが、横の友人らしき人にすごく迷惑そうにあしらわれていていつの間にか静かになっていたのはちょっと可哀想でした。

 

「映画館という公共空間に友人たちと行く」という行為は社会勉強にもなりますよね。

映画の観方は人それぞれだし、他の観客たちと同じ環境でその暗黙のルールの中で一緒に楽しむということを学べます。

 

彼も「あ、映画館では騒がずにちゃんと映画を楽しむことが大事なんだな」ってわかっただろうし。

 

その後、もし彼女が出来てデートで映画館に行くことがあっても、失敗することはないはずです。

 

 

邦題サブタイトルについて


さて、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』は、ベストセラー作家スティーブン・キングの代表作である長編小説『IT』の映画化でして、みなさんもお気づきの通り「それが見えたら、終わり」という余計な部分は邦題にありがちなハッタリサブタイトルです。

 

もちろんこのサブタイトルに否定的な気持ちはありますが、さっきのうるせえ学生なんかも、きっとこの余計な付属タイトルにつられて鑑賞しに来ているんだろうし、バカを引き込んで動員数を伸ばすという戦略的にはしっかりと効果を出していることは否めない。

 

俺たち映画ファンはいつも映画の宣伝方法に文句を言うけど、今回のようにそれが結果的に動員に繋がるのであればそれを飲み込む度量はあります。

 

たとえそれが『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』というクソ長いタイトルで、作品の世界観とまるで異なるセンスのかけらもないものだとしてもです。

 

映画の内容とは関係ないことを長々と書いてしまいましたが、ここからは作品の感想を書きます。

 

 

 

映画の感想(動画)と点数

 

www.youtube.com

 


怖い。深い。面白い。

 

この作品は、人食いピエロが大暴れするビジュアルで、とにかく不気味でおっかないイメージですが、物語はとても作りこまれていて、とても繊細なドラマ描写が特徴です。

 

ホラーでありながら「人間賛歌」でもありまして、結局のところ人間の成長や勇気や愛情なんかを描いている。

 

恐ろしい事件やグロテスクなモンスター、死、暴力、混乱、破壊なんかが次々に襲い掛かりますが、そんな残酷な運命の中でも主人公は人間らしさを忘れない。というか、忘れかけていた人間らしさを取り戻すといったほうが正しいかもしれません。

 

恐怖は、成長するための試練としてそこに立ちはだかるみたいな。

 

これは、スティーブン・キング作品全般に言えることで、そのへんのストーリーの奥深さこそがホラーの帝王と呼ばれる所以であります。

 

で、この映画はそんなキングの世界観を、見事に丁寧に実写化。

ハッキリ言って、キング作品の映画化モノの中ではトップクラスの出来です!

 


100点満点!