ローデッド式デヴォンクラッチ

映画ファン最後の良心デヴォン山岡が映画を楽しみまくって感想を書きます。

マンガ実写化の最高峰『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』に死角無し!

人気コミックの実写映画化に成功例など皆無だ。

まったくもって我が国は、なぜダメだとわかっていながらもマンガ実写化映画を作ってしまうのだろうか。

進撃の巨人』実写化! 『キングダム』実写化! 『鋼の錬金術師』実写化! 断っておくがこれらはすべて観ていないが、観てないけど言わせてもらう。

 

クソであると!

 

「観ないで言うな」という意見には全力で反論する。

なんでこんなモノを観なくちゃいけないんだ! ふざけんなコノヤロウ!

 

脚本とか物語とか制作費の問題とかではなく、宣伝用ヴィジュアルから漂う美意識の低さを見ればクソであることが一目瞭然だ。

“実写なのでこのくらいが限界です”と、画作りの時点で初めから投げているような映画ばかりではないか。

原作通りのモノを作る気が無いなら作るなと言いたい。

フランス人が作った実写版『シティーハンター』のヴィジュアルを見ろ!

 

 

 

笑ってしまうほどマンガそのまんまじゃないか! なんなんだこれは! 監督&主演のフィリップ・ラショーさんの正気を疑うぞ俺は!

 

フィリップさんは、小学生のころに見た『シティーハンター』のアニメに感銘を受け、大人になって見たまんまの世界観を映画化したというから驚き。

もはや日本映画界は「マンガ原作の実写化は難しい」などという言い訳はできないだろう。

実際にできているんだから。しかもフランスで。

 

この映画、どこからどう見ても『シティーハンター』である。

主要キャラクターの完成度、展開のバカさ、ギャグの下品さ、締めるところはしっかり締めるシリアスとコメディのバランスの良さ。

少年時代に監督のハートに染み込んだシティーハンターDNAが、これほどまで純粋無垢に原作を再現してしまったことに驚きを隠せない。

マンガ原作の映画化に必要なのは、売れっ子スター俳優でも、優れた脚本でも、大きな製作費でもなく、作品への大きな愛と尊敬なのである。

 


キャラクター完璧すぎ



主人公の冴羽リョウとその相棒のカオリをはじめ、『シティーハンター』の主要登場人物たちが勢ぞろいするこの映画、何が凄いってヴィジュアルの再現度が凄い。

性格やプロフィール等のキャラ設定はもちろん、コスチュームから髪型まですべて再現している。

たとえば、シティーハンターの絶対的ヒロインである「カオリ」は、普段はボーイッシュで男勝りな相棒的存在なのに、ここぞというところでセクシー美女としての本来の姿を見せる。

そのへんの匙加減が絶妙で原作のまんまなのだ。

ちなみにカオリ役の女優、名前がエロディ・フォンタンというだけあって名前の通り本当にエロい。

ライバルの殺し屋「海坊主」、サポートする刑事の「冴子」、かつての相棒でありカオリの兄「槇村」。

原作ファンにとってはお馴染みの主要キャラも完璧な姿で登場。

もはや原作への愛を超えた、病的なまでのこだわりが全編を貫いているのだ。

 

 

 

お色気オゲレツシーン完璧すぎ

シティーハンター』と言えばハードボイルドに見合わないオゲレツな下ネタギャグを連発することで有名だが、そのへんの再現度もマジでR15になりそうなほど完璧。

というよりも、さすがお国柄と言うべきか、セクシーギャグのエロ度は日本よりも高い。

原作がドタバタ寄りの “微笑ましいお色気” だったのに対し、実写版はやっぱ「実写」なだけあって “生々しいエロ” になっているのがヤバイ。

 

パンチラシーンひとつとっても超絶セクシーで、リョウではなく俺たち観客が「もっこり」してしまうという4DX仕様。

 

描写としての「もっこり」は実写で難しいからと、逆に観客を「もっこり」させてしまうという監督の手腕には脱帽である。

 


まとめ

今回の日本公開はアニメでもお馴染みの声優陣を起用した、デラックス吹き替え版である。

リョウが山寺宏一、カオリに沢城みゆき、海坊主に玄田哲章、そして槇村は田中秀幸というヤバすぎるメンツに加え、とんでもない存在感で登場する神谷明に爆笑必死だ。

 

さらに凄いのがエンディング。

これは観てのお楽しみだが、脳があまりのショックで思考停止してしまうほどのエモいラストが待っている。

 

原作ファンは間違いなく必見。

この先、マンガ実写化映画に携わるであろうクリエイターにも必見。

監督のフィリップ・ラショーさん、実は『シティーハンター』のほかにもう一本影響受けたアニメがあり、それはドラゴンボールZとのこと。

 

次回作は決まったようだな。。。